2020年5月4日月曜日

セ・リーグとパ・リーグで人気に差がある理由:「人気のセ、実力のパ」って本当?矛盾していない?

40年くらい前からプロ野球を観戦していますが、昔から不思議に思っていたことがあります。セ・リーグとパ・リーグの人気の違いです。

巨人のテレビ中継が全盛だった時代は、セ・リーグの試合のうち対巨人戦は全てテレビ放映されていました。一方、パ・リーグのテレビ中継はゼロではありませんが、不定期で極たまにあるだけでした。

メディアでも巨人絡みのセ・リーグを取り上げることが圧倒的に多かったと思います。

現在のようなインターネットがなかった時代ですので、今以上に認知度への影響は大きかったと思います。

当時は、このような違いがセ・リーグとパ・リーグの人気の差だと思っていました。

また、1980年代後半から1990年代前半にかけては、ちょうど西武の黄金時代で、日本シリーズでパ・リーグの西武がセ・リーグを圧倒的していたので、人気のあるセ・リーグに対し実力のあるパ・リーグという構図となっていました。当時テレビ等でも言われていた通り、まさに「人気のセ、実力のパ」のようだったのです。

しかし、人気と実力が相反するのは、矛盾するのではないかと、いつもなんとなく思っていました。

以前は、一時期、ドラフトで大学生以上に逆指名制度があり、自分の行きたい球団を指名して入ることができました。

この制度によって、必然的に人気のあるセ・リーグ、特に巨人に逆指名が偏ったことは言うまでもありません。

実力のある大学生以上の逸材は、セ・リーグに集中してしまいました。
(人気のあるセ・リーグに戦力の偏りが生じているはずなのに、本当に実力のパ?)

こうした理由があったからかどうかはわかりませんが、この制度はその後廃止されました。

最近は、セ・リーグとパ・リーグが交流戦として公式に戦います。そのため、交流戦がテレビ中継されると、セ・リーグとパ・リーグの戦いを日本シリーズ以外で見ることができます。

そんな中、見ていて気がついたことがあります。

セ・リーグの投手はコントロールが良く、キャッチャーの構えているミットに大体投げることができます。一方、パ・リーグの投手はコントロールが悪く、中々思っているところへ投げることができません。

セ・リーグの投手は、右打者に対して右投手がインコースを投げます。一方、パ・リーグの投手は、右打者に対して右投手はインコースを投げることがほとんどありません。
(もちろん、パ・リーグにもコントロールの良い投手はいますし、逆にセ・リーグの投手でもコントロールの悪い投手はいます。あくまで割合の問題です。)

ちなみに、パ・リーグの投手はセ・リーグの投手に比べて球が速いと言われていますが、大きな違いがあるとは思えません。あえて言うなら、セ・リーグの投手は早い球を投げることができるけど、コントロールも重視しているので少しスピードが落ちる程度だと思います。

このような状況で本当に「人気のセ、実力のパ」といえるのでしょうか?

私は、セ・リーグは実力が伴っているから人気があるのだと思っています。

確かに日本シリーズでは近年パ・リーグが勝つことがほとんどです。また、交流戦についても、パ・リーグがセ・リーグを圧倒しています。

ですが、コントロールの良い投手がセ・リーグに多いことを考えると、矛盾しているのです。

コントロールの良い投手の方が打ち崩すのが難しいのは自明です。であれば、セ・リーグがパ・リーグを圧倒するまではいかなくても、勝つ確率が高くなければおかしいのです。

では、なぜ、パ・リーグがセ・リーグを圧倒しているのか、これには長年テレビ観戦してきて導きだした私なりの見解があります。

それは、審判の判定です。

審判はセ・リーグとパ・リーグで別々の方たちが担当して行っています。両リーグを担当するような審判はいないものと思います。

セ・リーグの審判は、いつもセ・リーグの試合ばかりを審判しているため、コントロールの良い投手の微妙なコースの判定にも慣れて正しく判定することができます。

一方、パ・リーグの審判は、いつもパ・リーグの試合ばかりを審判しています。コントロールの良い投手が少ないため、微妙なコースの判定に慣れていません。

したがって、日本シリーズや交流戦のようにセ・リーグとパ・リーグが対する試合では、各リーグの審判が別のリーグの審判も行う必要があり、日ごろから微妙なコースの判定に慣れていないパ・リーグの審判は、コントロールの良いセリーグの投手の微妙な判定の判断を誤る確率が高くなります。

これは、コントロール重視のち密な野球をするセ・リーグ側からしたら、ストライクがボールと判定されてしまうわけですから致命的で、ぎりぎりのコースでストライクをとってバッターを打ち取る野球ができないとなれば当然勝つことが難しくなります。

この判定の問題については、テレビ観戦を良くしている方の大多数が、そういう場面をたくさん見たことがあると思います。

こういう場面で解説者はどうかと言うと、解説者のほとんどはコンプライアンス的に問題があるのか、審判の判定なので仕方がないというスタンスで逃げてしまいます。

しかし、本当にこれで良いのか。
間違いは間違いとして指摘しないとプロ野球の発展が止まってしまうのではないかと心配です。(両リーグが同じレベルで強くならないと発展しない)

審判の判定について、これ以上良し悪しを言うつもりはありません。
ただ、セ・リーグとパ・リーグでなぜ審判を共通にしないのかという点は疑問です。

私自身、近年人気がセ・リーグに拮抗してきたパ・リーグには、本当に強くなってもらいたいという思いが強いです。

そのためには、現状を正しく把握する必要があると思っています。

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